実家にひとり住まいをさせている母親への娘の心配(高齢の独居老親)

ひとり暮らしの母

 

ご相談例
 今年で80歳になる母は,父を亡くした13年前から実家でひとり暮らしをしています。私は現在53歳長女でほかに兄弟はいません。実家からは離れた遠方の県に住み,夫ともに自営業を営んでいますので,なかなか母に会うことができません。週に一度は母に電話をするようにしていますが,元気そうなので安心しきっていました。
 先日,ひさしぶりに実家に帰ることができました。3年ぶりです。母はとても喜んでくれました。
 家の中の様子に違和感を覚えます。どこか様子が違います。しばらくして,わかりました。部屋がどことなく雑然としているのです。母はとてもきれい好きで散りひとつ落ちていても気になるタイプです。
 お茶を入れるために台所に入ると,ゴミ袋がいくつもそのままになっており,古い袋からは腐敗した匂いが漂ってきています。
 漬け物でもだそうと冷蔵庫を開けてみると,総菜のパックの品があふれています。食べかけて賞味期限が切れたものも少なからずあります。あれほど料理好きの母だったのに今はほとんど料理もしていないようです。
 母にゴミ袋のことをたずねると,「ついゴミの日を忘れてしまう」と上機嫌です。
 このまま母にひとり暮らしを続けさせていいものでしょうか。心配です。

 

 似たようなご心配をお持ちの方は多いとおもいます。
 認知症が疑われます。掃除や家事ができなくなる。日付や・曜日がわからなくなり,ごみの日にごみが出せなくなる。匂いに鈍感になる。などの傾向は認知症を疑わせます。

 

このような場合どう対処したらよいのでしょうか。

 

長女が自分の自宅に引き取る
 お母さんを長女の方の住まいに引き取るというのもひとつの解決策ではありますが,環境の変化は認知症を悪化させる場合もあります。
お母さんの住まいの近隣で信頼できる人物に依頼
 お母さんの近所に長女の方が信頼できる方がいればその方に日常生活の援助,定期的な訪問による見守りを依頼して様子を見るのがいいかもしれません。


日常生活自立支援制度の利用
 適当ない信頼できる方がいないこともあります。
 その時は社会福祉協議会が提供する「 福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理、大切な書類などをお預かりして、日常生活を安心して暮らせるように、お手伝いをする」日常生活自立支援制度を利用できる場合もあります。
 ただ,お住まいになっている市町村によってその取り組みの充実度に濃淡があります。包括支援センター,ケアマネージャーなどとご相談をされるとよいとおもいます。


第三者と 見守り契約,事務委任契約,任意後見契約を結ぶ
 定期的にお母さんのご自宅を訪ねお母さんのご機嫌を伺います。お母さんに代わった預金の引き下ろし,各種料金の振り込み,集金などの日常生活に必要なことのお手伝いもします。介護度の認定の申請,デイサービスの申込手続なども行います。 そして,認知症などで判断能力が低下した時には任意後見人となってお母さんの事務一切を代理することになります。

 

後見開始の審判の申立て(家庭裁判所による成年後見人の指定)
 以上の方法はお母さんの判断能力が失われている場合には使えませんので,法定後見人の制度によることになります。

 

 行政書士も第三者としてお母さんとの見守り契約,事務委任契約,任意後見人契約のお引き受けしております。ご相談ください。

 

       成年後見・任意後見はこちらの業務内容  

            055-251-3962    090-2164-7028

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