子が親の介護をするというのは常識か

 介護というと子が親を介護するイメージが浮かんでくる人が多いと思います。親の面倒は子がみるものという一般常識もあります。
 しかし,こうした思い込みは現状とはかけ離れているのが実体ではないでしょうか。


 まず,親子が同居している家庭が減っています。近所に住んでいるならともかく,県外のうえに遠方に住んでいるというケースも少なからずあります。夫婦共稼ぎの家庭も増え,夫に変わって妻が舅姑の介護をすることが難しくなっています。


 また,同居している親子であっても最近は親が長生きをするようになった関係から,老老介護といわれるものとなってしまっています。介護をする子自身も介護を必要とする老齢になりながら老いた親の介護の負担を負うという構図です。


 今後の介護保険の目指す方向は「施設」から「在宅」ということがいわれています。「定期巡回・随時対応訪問介護看護」「複合型サービス」が地域包括ケアシステムの基礎と位置づけられました。いずれのサービスも「在宅」を前提としています。


 これからの高齢者の増加を考えると施設が収容できる人数には限界があるのはわからないわけではありません。かといって,そのしわ寄せを家庭に持って行くのは先に見たとおりに無理があると思われます。


 核家族化から親子が同居しなくなっていること,同居している親子の老老介護などの問題を解決しなければ,「施設」から「在宅」の流れは介護を社会全体で支えるという介護保険の創設精神を捨てることになります

 

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