自宅の庭にお骨を埋めたい,散骨したい,納骨堂を建立したい

 死者の葬送方法として法律で想定されているのは遺体の土葬,火葬後の骨を土中に埋蔵,焼骨を納骨堂に納めるという方法だけです。
 自宅にお骨を置いている人もいます。遺品として骨壺が出てきたという話しも聞きます。火葬したお骨(焼骨)を自宅で供養することは明文の規定はありませんが,違法ではありません。


 それでは自宅の庭にそのお骨を埋めて墓碑を建て供養することは違法ではないのでしょうか。それは「墓地、埋葬等に関する法律」により違法となります。「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。」となっています。


 庭への散骨は違法ではないのでしょうか。散骨自体は違法とまではいえないと思います。ただ,近隣住民の不快感,散骨による不動産価値の下落などの被害も考慮に入れる必要があります。
 それ以前に刑法に言う「死体損壊等」の罪に問われる可能性があります。遺骨を粉末状態にすることが「遺骨を損壊」したことになるかどうか判断が難しいところです。手元供養と称して遺骨を加工してペンダントにするというようなことがおこなわれていますが,散骨も遺灰に加工するという点で手元供養と変わらないでしょう。
 焼骨された遺骨には公衆衛生上の問題はありません。亡くなった者を弔い・供養するために遺骨を加工したり,遺灰にしたりすることが「損壊」にあたるかどうかが問題となります。「国民の宗教的感情」に適合しているかどうかで判断するのが妥当ではないでしょうか。あなたはこのようなお骨への加工をどうお感じになりますか。
 遺骨を粉砕して遺灰にすることが「遺骨損壊」にあたらないとしても,庭に散骨することは現在の国民の宗教感情からみても不適切だという感じがします。


 蛇足になりますが,自宅の庭に納骨堂を建てそこに遺骨を納め供養することは違法ではありません


 「遺骨が遺骨でなくなる」ということはどういうことなのでしょうか。考え込んでしまいます

 

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コメント: 12
  • #1

    特命 (金曜日, 31 1月 2014 10:45)

    はじめまして。よろしくお願いします。
    >納骨堂を建てそこに遺骨を納め供養することは違法ではありません。

    自宅の庭にはお墓は建てられないようですが納骨堂ならOK(違反にならない)ということが矛盾に思いましたので投稿させていただきました。
    墓地法の解釈はわかりませんが、一般的に自家用納骨堂が違反にならないなら、
    高い墓地用地を買わなくてすむし、何より、毎日、身近で墓参りできるのでありがたいことです。
    ただ、私なりの見解で恐縮ですが次のことに疑問を感じました。

    1 遺骨をおさめる部分が地上より上にある墓石(丘型墓石というらしい)があるが、その形態の施設は埋蔵(土中に焼骨を埋めていない)にあたらないので、納骨堂?として自宅の庭に置いても違反にならないのか。
     それとも
    2 自家用納骨堂も、丘型墓石もその外形の形状は違ってもどちらとも、遺骨をおさめる施設には変わりなく、許可が必要とする施設であるので、無許可だと違反になる。
    それと、
    >法律で想定されているのは遺体の土葬,火葬後の骨を土中に埋蔵,焼骨を納骨堂に納めるという方法

    墓地法の中では、埋蔵についての具体的な定義はないので、
    「焼骨を土中に埋蔵」という解釈も疑問に思います。

  • #2

    神宮司公三 (金曜日, 31 1月 2014 18:29)

    特命さん,コメントありがとうございます。
     ご指摘のように埋蔵の定義はなされておりませんが,「焼骨の埋蔵」とはお骨を土中に埋めることを意味していると思います。
     とすれば,たとえば,仏壇,ご自宅の別棟(納骨堂と呼ぶか呼ばないかは別ですが)などに骨壺に収めた焼骨を安置することは問題はないのではないでしょうか。
     
     おおざっぱ言えば,「遺体や遺骨を勝手なところに埋めないでください」という趣旨の法律ではないのでしょうか。
     

  • #3

    特命 (土曜日, 01 2月 2014 00:37)

    早々のコメントありがとうございます。
    >仏壇,ご自宅の別棟(納骨堂と呼ぶか呼ばないかは別ですが)などに骨壺に収めた焼骨を安置することは問題はないのではないでしょうか。

    自宅安置は違法ではありませんが、その態様により許可がいる場合もあるかと思います。
    例えば私有地である庭先に焼骨を収蔵(土中ではない)するための専用施設を設置することは、墳墓にあたると思います。
    また、一般的に埋蔵とは焼骨を土中に埋めることと解釈されていますが、それだけに限定されてしまうと
    地上にカロートがある墓石へ収めるなら、墳墓にあたらず、個人墓地も無許可で設置することも可能ということになります。
    焼骨の収めているところは地上、地下(土中)に関係なく、言い換えれば、埋蔵も収蔵も焼骨を収める意味からすればさほど違いはなく、最終的には、墓地法第1条で定める「公共の福祉」に反するか否かで判断するのではないかと思います。

  • #4

    神宮司公三 (土曜日, 01 2月 2014 09:09)

    「埋蔵」と「収蔵」との違いについてのご意見をお持ちのようですね。ただ,国語辞典,常識的な判断では埋蔵というのは「焼いたお骨を土の中に埋めて,時の流れとともに自然に戻すこと」ですし,「収蔵はお骨をお骨として保存しておくこと」ではないでしょうか。
     そういう風に解釈すると焼骨を地下に安置するのであれば「収蔵」ですし,地下に埋め,自然に戻すのであれば「埋蔵」ということになるのではないでしょうか。
     裁判所の判断があるのかどうか,あるのであればどういうものがあるのかを調べたわけではありませんが,常識的な範囲でそう違わないと思います。

     いずれにしても,ご自宅において焼骨を「安置」しておくかぎり,一般的にはそう問題はないのではないでしょうか。

  • #5

    特命 (土曜日, 01 2月 2014 22:33)

    色々、ご教示くださり勉強になります。

    最終的に疑問をもつのは、
    >自宅の庭に納骨堂を建てそこに遺骨を納め供養することは違法ではありません。
    ということですが、
    私の解釈の範囲では、自家用納骨堂は墳墓に該当し、墓地法第10条違反になる気がします。
    仮に、自家用納骨堂を屋外に設置することが違法にならないなら、私有地に丘型墓石が林立しても構わないことになると思います。
    何れにしても、自家用納骨堂は、墓地法で想定していない施設なので、司法の場でなければ断定できないかもしれませんが。

  • #6

    神宮司公三 (日曜日, 02 2月 2014 00:23)

     自家用納骨堂は墓埋法の10条の適用は受けません。10条の規定は営業として納骨堂を運営する場合の規制です。当然ながら,自家用納骨堂は営業用ではなく,自家用ですから,都道府県知事の許可は不要です。
     繰り返しになりますが,自分の親族の焼骨を自宅に形式を問わずに安置する限りは墓埋法の適用は受けないということになります。

  • #7

    特命 (月曜日, 03 2月 2014 09:51)

    >自家用納骨堂は墓埋法の10条の適用は受けません。
    私の見解では、自家用納骨堂(タイプ)でも人目に触れる屋外の私有地に設置すれば、それは墳墓であり、第10条違反になるのではないかと思う次第です。
    じゃ、人目の触れない物置とか、お蔵などならお墓を建ててよいか?ということになるとなんとも言えませんが。
    ただ、一般的な屋内安置であれば問題はないと思います。

    墓地法第4条の逐条解説の中に、
    「自己所有下の焼骨を自宅等に保管することは本状に違反する者ではない。ただし、保管の態様によっては、第10条違反に該当する場合はある。」
    と解説がありましたので、私なりに解釈した結果、屋外に丘型墓石や納骨堂を設置することは違反になると思った次第です。

    法で言う納骨堂は他人の委託をうけて焼骨を収蔵…と規定されているが
    じゃ、自己所有の焼骨であれば、納骨堂を自宅の庭に建て安置(収蔵)することは違反ではない。という解釈にはならないと思うのです。
    そもそも、自家用納骨堂は存在せず、名称は納骨堂(供養墓)と呼んでも、法からすれば墳墓であり規制の対象となる施設と思います。

    厚生省の通達に、墓石を私有地に建てる場合は、それは単なる石碑であり、法の規制を受けないが、焼骨の埋蔵又は死体を埋葬する場合は墳墓の適用を受ける。という見解がありますが、そこで考えるのが焼骨を土中に埋めなければ埋蔵にならないとなると、丘型墓石なら私有地に設置してもOKということになってしまいます。
    すなわち、個人墓地が無許可で自由に設置できることになってしまう気もしますがいかかでしょうか?

  • #8

    神宮司公三 (金曜日, 07 2月 2014 20:38)

     返事が遅くなりました。
     「丘型墓石」でどういうものをイメージされているのかわかりませんが,「埋蔵されておらず」「安置」されている限り,その形態にはかかわらず墓埋法に抵触することはないと考えます。

     「丘型墓石」が林立するという表現を使っていらっしゃいますが,個人の家で何世代もたたなければそういう光景にはならないと思います。また,自宅にそういう物を設置する経済的メリット,宗教上のメリットも通常は考えにくいところです。

     お寺などの宗教施設にお預けになった方がなにかと好都合ではないでしょうか。

  • #9

    特命 (水曜日, 12 2月 2014 17:41)

    堂々巡りでどちらも個人的見解なので答えはでませんね。(笑)

    私も当初、焼骨を埋蔵(土中に埋めていない)しなければ、個人墓地や、納骨堂を自宅に庭に設置することは可能と考えていましたが、弁護士に相談したら、
    自家用納骨施設や丘型墓石を自宅の庭設置することは、法律が想定していない施設だからと言って違反していないとはいえない。
    自家用納骨堂は墳墓であり法の規制の対象になるとのことでした。
    それと、個人墓地は自治体の許可が得られれば可能だが、殆どの自治体が新設(みなし墓地はOK)の個人墓地は条例で規制を設けているので難しとのことでした。
    ということで、私の現在の見解では、自宅に納骨堂を建てることは現実的にできないのでは?ということです。

    >お寺などの宗教施設にお預けになった方がなにかと好都合ではないでしょうか。
    ありがとうございます。
    私には寺院に墳墓があります。

  • #10

    特命 (木曜日, 13 2月 2014 11:51)

    こんなQ&Aもありましたが、回答も曖昧な解釈ですね。
    一応、石材店関係者?でその道のプロが回答しているので違法性が高いということでしょうか。
    http://www.boseki.net/qanda-gimon/080304.html

    これは、私の全くの推測ですが、自家用納骨堂や屋外安置施設(丘式墓石)が違反にならないなら、石材店が大々的に取り上げて自宅供養を奨めると思います。
    墓地法が施行され65年経過しても、これらの施設が見当たらないのは違法性が高いということの表れかな?とも思います。

  • #11

    神宮司公三 (土曜日, 15 2月 2014 16:57)

    特命さんが「自家用納骨施設」「丘型墓石」で表現したかった意味がようやくわかりました。 地上式納骨堂(カロート)といわれるものを想定して,それについて墓埋法から見て適法かどうかを検討しているということのようですね。
      地上式納骨堂(カロート)の画像を見ますと,外形上からは墓地そのものです。納骨する位置が地上にあるか地下にあるかだけの差でしかありません。わたしの家の墓地の納骨室は地下ですが,それを地上に持ってきたという図式です。
     このカロートと呼ばれるものを想定しての議論であれば,墳墓だとの判断以外は難しいと思います。「焼骨の埋蔵」の法律上の定義はありませんがカロートに納める行為は埋蔵と呼ぶにふさわしいと思います。
     焼骨を自宅に安置するというより,焼骨を埋葬するという宗教儀式に限りなく近くなっています。土中であるかないかという議論を超えて,今後その焼骨を改葬でもしないかぎり未来永劫そこから取り出すことを想定していないと思われます。
     わたしも土中であるかないかということにこだわりすぎた面もあります。この議論がなにか実務的な意味があれば別ですが,単に理論的な議論であればこの辺で終了としたいと思います。最後に補足しますと,個人宅でにおいて,先祖を供養するために焼骨の安置所を実際に設けているお宅の話しを聞いたことがあります。
     わたしも大変勉強をさせていただきました。ありがとうございます。今後,またなにかお気づきのことがありましたら,わたしの不勉強をご指摘ください。長期間おつきあいいただきました。重ねて御礼を申し上げます。

  • #12

    特命 (月曜日, 17 2月 2014 17:08)

    神宮司 様
    墓地問題に詳しい、また、墓地問題講習会の講師の先生にもお伺いしたところ、
    「自己所有下の焼骨のみを自宅等に安置していく場合は、当該自宅等は納骨堂に該当しない。」と逐条解説にあるが、それを「自家用の納骨堂は違反しない」と間違って解釈をしてしまう方が多いそうです。
    勿論、自宅安置は違法ではありませんが、その態様によっては、第10条違反に該当する場合もあるということで、一般的に室内で焼骨を安置(保管)することは違反にならないが、丘型墓石や納骨堂(タイプ)を屋外に設置し安置することは「墳墓」であり、違反になるのではないかということでした。
    じゃ、倉庫や物置に丘型墓石等を設置して焼骨をおさめるのは違反にならないか?とお伺いしたところ、先生の見解ではそれも違反になる可能性が高いとのことで、あくまでも室内(人が営むところ)であれば問題はないのではということでした。

    今日までご丁寧な対応をしていただき感謝いたします。
    また、御無礼なことも多々あったことを深謝したします。
    本当にありがとうございました。