最高裁判所も間違えさせた保険関連用語の難解さ

 新聞,雑誌などを見ていると保険料と保険金を取り違えて使っている記事を見かけることがあります。

 

 保険料というのは保険会社に保険契約者が支払うものです。逆に保険会社が保険契約者が指名した保険金受取人に支払うものが保険金です。一字違うだけのせいでしょうか,意味が正反対なのですが間違えて使ってしまう人が多くいます。

 

 一般の人だけが保険関連用語を混乱して使ってしまうのかと思っていましたが,なんと最高裁判所がその判決文の中で「保険契約者」と「保険者」を使い間違えていると話題になりました。本来「保険者」とするべきところを「保険契約者」としてしまっています。

 

 保険契約者とは保険を保険会社と契約をする者のことを言います。保険者とは保険会社のことで保険の引受をする会社のことを言います。保険者は保険金の支払いの義務がある者のことで,保険契約者は保険料を保険者(保険会社)に支払う義務のある者のことです。

 

 ちなみに,被保険者とは保険事故が発生したかどうかを判断する対象となる者のことを言います。たとえば,入院した場合は入院給付金を一日につき5000円を支払うとした場合は,被保険者と定めた者が入院したときにのみ入院給付金が支払われます。保険契約者,保険金受取人が入院したとしても,被保険者でない限り支払いはなされないのです。

 

 間違い探しをどうぞ:ヒントは下記判決文2ページの下線部です。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/js_20100319130449444785.pdf

 

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