相続における同時存在の原則の「同時存在」の意味で悩んでいました。

同時存在の原則とは

相続開始時に相続人が存在していなければならないこと」を同時存在の原則と呼んでいます。たとえば,親が亡くなったときにその子が生きていなければその子は相続人になれません。相続関係を理解するのには大切な原則です。

当たり前のように思うかもしれませんが,そうでもありません。
親子が同じ飛行機に乗っていて事故に遭い,どちらが先に亡くなったか不明の場合は親子が同時になくなったと推定されます(同時死亡の推定)。同時死亡ということになると,子どもは親の相続財産を相続することができないことになります。また逆に,親は子の財産を相続財産を相続することができません。

同時存在の原則の例外が胎児です。胎児は相続時にはまだこの世に存在をしていないのですが,存在しているものとして見なすことになっています。

勘違いの始まり

相続人と「同時存在」をする人は誰だろうか。そういう風に考えてしまいました。被相続人(亡くなった人)と相続人が「同時存在」するというのでは,言葉の意味がなにか変です。
その後,「同時存在の原則」という言葉を目にするたびに,気になって仕方がありませんでした。調べてもみましたが,納得のできる答えが見つかりません。

自らの愚かさを笑う

ふと気づきました。己の愚かさを呪いました。笑いました。
『死亡と「同時」に「存在」』するの短縮形が,「同時死亡」だったわけです。『被相続人の死亡と「同時」に相続人は「存在」していなければならない』。誰かと誰かという二者が存在するなどと誰も言ってはいなかったのです。

思い込みの怖さ

いったん思い込むとその考えから抜け出すのは容易でありません。わかってしまえば何のことはないのです。ありきたりの結論ですが,自分ひとりだけで考え込まないこと。天才でも秀才でもない我が身においてはなおさらです。
今後もいろいろな人の意見・考えに,できる限りすなおに耳を傾けるつもりです

 

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