有料老人ホームは特別養護老人ホームとは違います(住む場所と介護サービス)高齢者用住宅・施設編

前回は自宅において提供を受けることができる介護サービスを取り上げました。
前回ブログ:「有料老人ホームは特別養護老人ホームとは違います(住む場所と介護サービス)自宅編

 

今回は今住んでいる自宅を出て,転居先となる介護施設,高齢者用住宅と介護サービスについてみようと思います。

 

2.転居先高齢者用住宅・介護施設での介護サービス

 

(1)高齢者向け住居の種類

 

高齢者向けの住居としては各種のものがあります。次のものが代表的な高齢者向け住宅です。
注意が必要なのは,ここに掲げた住居に介護が必要になったときに必ず入居できるとは限らないことです。また,従来住んいても介護が必要になったときには退去しなければならない契約のところもあります。

 

①軽費老人ホーム(A型,B型,C型)
②養護老人ホーム(地方公共団体の入所措置のための施設)
③特別養護老人ホーム,略称は特養
④有料老人ホーム(健康型,住宅型,介護型)
④サービス付き高齢者向け住宅,略称はサ高住
⑤認知症グループホーム
⑥その他の高齢者向け各種住居
*①~③までは公的施設

 

(2)介護が必要になったときに入居できる施設・住居

 

ア 介護保険施設

 

介護というと真っ先に浮かぶ施設です。

 

①特別養護老人ホーム(特養)

介護サービスがセットになった住居と言えます。
入所先のスタッフから日常生活上の介護を受けます。地域密着型の小規模のものもあります。

②介護老人保健施設(老健)
在宅復帰を目的とします。一定期間入所してリハビリや日常生活上の介護を受けます。入所期間は概ね3ヶ月を目途。

③介護療養型医療施設
病院が経営する療養のための施設。2018年3月末に廃止の予定。

 

イ 特定施設

 

介護サービスがセットになった住居です。
高齢者向けの住居で「特定施設」として認められたものは,特別養護老人ホーム(特養)に準じた介護保険の介護サービスが受けられます。

 

特定施設入居者生活介護の指定を受けた次の住居が特定施設となります。住み替え先のスタッフから生活上の介護を受けることができます。

 

①有料老人ホーム(介護型有料老人ホーム)
②軽費老人ホーム(軽費老人ホームC型 ケアハウス)
③養護老人ホーム
④サービス付き高齢者向け住宅
⑤認知症高齢者グループホーム

 

ウ 非特定施設

 

特定施設入居者生活介護の指定を受けていない場合には,セットの介護ではなく必要な個々の介護を外部の提供業者と契約することになります。

 

3.入居費用

 

(1)介護保険施設

 

特別養護老人ホームなどの介護保険施設の利用者負担は要介護度別にサービス費の1割です。居住費と食費は全額自己負担です。

 

(2)特定施設

 

特定施設入居者生活介護の事業者の指定を受けた者が運営する施設の利用者負担は,介護保険施設と同様に要介護度別にサービス費の1割です。居住費と食費は全額自己負担です。
入居時一時金,上乗せ介護費用,介護一時金などが必要になることもあります。そのため,介護保険施設に比べて高額になると言われています。

 

(3)非特定施設

特定施設入居者生活介護事業所の指定を受けていない者が運営する施設は,高齢者が生活しやすいような環境・設備がある賃貸住宅だと言うことです。


介護が必要手であれば,個々に外部の業者と契約を結ぶ必要があります。ただ,最近では施設内に介護ステーションなどが併設されて,入居者の便宜を図っているところもあります。


介護をする立場の人からみると,介護の手間や費用は自宅に居る時とさほど変わらないとも言えます。転居のための費用が自宅で介護をするより余分な出費になります。

 

4.まとめ

 

親の介護が必要になり,自宅での介護が無理になった時に施設への入所を希望します。しかし,比較的入所費用が少なくてすむ,特別養護老人ホームは現実的に入所は不能です。
そこで,次の選択肢としては,介護付有料老人ホーム,サービス付き高齢者向け住宅などの特定施設になります。

 

今回は,介護保険の認定,介護度などについては触れていません。介護関係のご相談は地元の地域包括センターにご相談下さい。介護度によっては利用できないサービスもあります。

 

            055-251-3962    090-2164-7028

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