後見においての「親亡き後問題」とはなにか

 身体的、精神的、知的等何かしらの障害を持っている子を親が介護しているということはよくあります。そこで,親が先に亡くなった以降のこの子の支援をどうするかということが問題となります。直接には,このことをさして「親亡き後問題」といっています。


 子の成年後見人をどうするか。親の財産を子にどのように引き渡すか。親の亡き後,身上監護と財産管理をどのようにするのかを親が元気のうちに手配しておくことによって,親からほかの支援者にスムーズに子の支援が移行できることになります。


 「親亡き後問題」は親が死亡したときだけではありません。親の高齢化に伴って親自身にも支援が必要になることがあります。この場合にも,障害を持った子は親の支援を失うことになります。

 

 「親亡き後問題」を更に拡張しますと,家族のだれかが支援者となって家族内の弱者を支えてきている状況はすべてこの「親亡き後問題」と同じ問題をはらんでいます。

 

 高齢者夫婦で片方の配偶者がもう一方を支えている世帯。高齢の子が更に高齢の親の介護に当たっている家庭,いわゆる老老介護の家庭。支えている者が高齢や死亡により支えることができなくなったときの支援を受けていた者がその支援を失ってしまうという構図においては「親亡き後問題」と同じ構図といえます。

 

 支えている者が自分が元気のうちに自分が支援できなくなった後のことを考え,スムーズな支援者の移行を差配しておくことが必要になります。


 家族による成年後見人を「親亡き後問題」も含めて支えていく支援も成年後見の一側面ではないかと考えています。

 

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